出張旅費ルール作成のポイント

出張旅費は、サラリーマンの小遣い的な意味合いがあり、結構関心が高いです。

出張先の美味しいものを食べることができるのは、忙しい出張でのホッとするひと時ですから、これがあるからやっていける、という従業員も多いでしょう。

しかし、それもあまり度がすぎると、なんのために出張に行っているんだと言われかねません。

企業に適切な出張旅費のルールについて考えてみましょう。

 

日当は不必要に高額にしない

出張の日当とは、ご苦労さん的な意味合いともに、現地で発生する諸雑費への費用という意味合いもありますので、給料とは違うものだと考えられています。

しかし、あまりにも日当が高額でご苦労さん的な意味合いが強くなると、給料と捉えられかねませんので、日当はなるべく低く抑えるべきでしょう。

現地での諸雑費のうち、出張先への手土産などは、領収証を取得させて別途経費精算で支給するようにした方が、より公平性が保たれます。

 

宿泊費は上限つき実費がトレンド

宿泊費は、長らく旅費精算事務の手間を省くために、定額制を採用する企業が多くありました。

しかし、これですと、なるべく安価な宿泊先に宿泊し、差額を交遊費使おうとする輩が出てきて公平性に欠くことになります。

また、必要のない費用はなるべく払いたくないという会社の思惑もあり、実費性が多くなりました。

実費性にすると今度はなるべく高い宿に泊まろうとする社員が増えてきますので、上限性を設けて、常識的な宿泊場所に宿泊するように促しています。

実費上限性の場合、なるべくに高い宿に泊まろうとするから、経費削減にはならないという意見もありますが、流石にこれぐらいの制限を設けると、多くの社員は常識的な金額の宿に泊まるようになります。

最近では、インバウンド外国人の増加に伴い、東京や大阪、京都での宿代が信じられないくらい高くなっていますので、上限額も、宿泊地域によっては特例を認める必要が出てきています。

 

交通費は割引運賃の利用が当たり前に

航空券

交通費は、航空機を中心に割引価格が当たり前になってきましたので、なるべく安価な航空券を選択するようにルール化します。

ただ単にルール化しただけではなかなか社員は安価な航空券を購入しようとはしません。

安価な航空券購入を購入すると、ならかの見返りがあるようなシステムを導入するようにします。

例えば、安価なシステムが購入できる航空券調達システムを導入し、社員の航空券購入の手間を省くことができるなどです。

間違ってもここで、会社が航空券を購入して本人に支給するようなことは避けましょう。

会社の手間が増えるだけで、人件費等を考えると安価な航空券を購入するメリットがなくなります。

この時に、個人のマイレージにポイントが還元されるようなシステムとすると、社員の利用度は上がるはずです。

また、仕事の終了時間が読めないから帰りの航空券はオープンで、なんて主張をされることが未だあるかと思いますが、そのようなわがままを気にしていると、他の社員と不公平になるので、あまり聴かないようしましょう。

鉄道切符

鉄道の場合は、航空券ほど割引切符が普及していないものの、回数券やフリーきっぷなど、様々な割引切符が出ているので、利用を検討したいところです。

ただ、JRの場合、旅行代理店で切符を購入できないことも多く、駅で購入しなければならないことが多いので、安価な切符の購入に社員を誘導できないところが辛いところです。

東海道新幹線であれば、エクスプレス予約を使うと、最大3,000円程度の割引になります。

エクスプレス予約用の法人カード、エクスプレスカードがあるようなので、社員の使用頻度が多い場合は、会社で契約して社員に貸与するという手もあります。

ただ、エクスプレス予約は、料金が安くなるというだけで、利用者の利便性は切符と変わりありませんから、カードを手渡したとしても、あまり使ってくれないかもしれません。

 

食事手当

出張旅費に食事手当を設定している会社が多くあります。

通常勤務では、食事は日常生活の範囲内であり、基本給には食費は入っていません。

出張の時は、通常時とは違い、日常とは高い金額の食事になる可能性があることから、それを補填する意味から食費見合いの金額を出しています。

食事手当の内容

日帰り出張では昼食代を、宿泊を伴う出張の場合は、昼食と夕食と朝食それぞれ一食分を支給するのが適当でしょう。

金額は、それほど高額にする必要はなく、昼食は一般的な定食金額を見据え1,000円くらい、夕食は居酒屋で軽く楽しめる3,000円くらい、朝食は800円くらいに設定するといいでしょう。

妻帯者は食費に厳しい

出張すると食費が特しちゃうという面もありますが、特に妻帯者などは、食費を厳しく制限されている可能性もあることから、きちんと面倒を見ることは、社員に優しい会社であることをアピールできます。

 

まとめ

出張旅費規程作成のポイントについてまとめてみました。

昔は出張というと、ちょっとした遊び感覚で、夜を楽しみ放題!なんてこともあったのですが、いまの出張は、可能な限り日帰りで、交通費や滞在費もなるべく抑えるという方向です。

ただ、何でもかんでも節約節約で、出張後の事務処理が大変になるような制度は、なるべく避けた方がいいでしょう

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