小さな会社の防災対策
北海道で大きな地震が発生しました。
厚真町は言ったことありませんでしがた、その隣のむかわ町は、昨年はまししゃもを食べに行ったという思い出があり、人ごととは思えません。
その時にお邪魔した「カネダイ大野商店」にも社屋に大きな被害が出たようで、当分の間休業とのホームページに案内されています。
さて、こういう状況ですから、小さな会社の防災対策について考えて見たいと思います。
東京都に事業所がある場合の防災対策
東京都は、都内の事業所に対して、先の東日本大震災の時に発生した問題を受けて、以下のように指導しています。
備蓄
事業所への備蓄は周辺住民の分も用意する。
社員の帰宅
社員が一斉に帰宅すると、交通機関の駅などが混乱するので、まずは会社に残って様子を確認し、場合によっては数日会社などにとどまった後に避難するように指導しています。
なお、都内は、場所によって、大震災時には避難場所の公園などには避難せず、ビルの中に留まるようになっている地域もあります。
都内の状況は特殊
世界でも有数の人口密度の東京での避難計画ですから、相当特殊なものであることは否めません。
小さな会社の防災対策
東京都の防災に対する事業者への要望は、やはり規模の大きな会社向けのような感じでちょっと特殊ですから、小さな会社の防災計画にはあまり参考にはならないのではないでしょうか。
では、小さな会社の防災計画はどうすればいいのでしょうか。
小さな会社では、消防計画や防災計画などを立案すること自体が、結構な負担になると思いますので、日頃からの全社での情報共有が重要となります。
社員との連絡手段確保
災害時の社員とん連絡手段は、日頃から確認しておき、災害時に社員の安否確認は確実にできるようにしましょう。
社員との連絡手段はSNSの有効活用を
災害時の出社に関する連絡とか、出張者を含めた帰宅困難者の状況の確認など、災害時に社員と連絡を取る必要は意外とあります。
広範囲に災害が発生すると、携帯電話の基地局も罹災することが多く、携帯電話は必ずしも万全ではありません。
何より、もし社員が罹災している場合は、会社からの電話すら取れないということもあり得ます。
こういった場合を考え、災害時はメールやSNSで連絡を取り合うことを、日頃から防災訓練などを実施することにより、会社全体で共有しておきたいものです。
備蓄品
備蓄品は、従業員全員分を揃える必要はなく、最低限、帰宅困難者や会社に留まる必要がある人数分で構いません。
災害は、通常は一週間もすれば状況が好転するので、備蓄量は人数×一週間で構いません。
食料や水は重要ですが、事業所内で寝ることも考えられることから、毛布等もあるといいでしょう。
防災訓練は確実に実施しよう
工場などがある事業所ならともかく、小さな会社で賃貸オフィスに入居してる場合は、消防訓練どころか、消防計画すら立てていないというのが実情だと思います。
ましてや、災害時の対応など全く考えておられれないというところかと思います。
防災訓練で全社意識合わせを
消防訓練が実施が義務化されていない事業所であっても、日頃からや避難や防災訓練を含めて実施し、災害発生の意識合わせをしておくことが重要です。
日頃の全社での意識合わせをきちんとしておけば、小さな会社であれば、防災計画などを改めて定める必要な無いといっても過言ではありません。
会議で訓練
訓練といっても、大げさな訓練は必要ありません。
よくあるような消火器を使った訓練だとかは全く必要なく、階段を降りて避難するような訓練も必要ありません。
一番良い訓練は、テーマを防災に絞った30分くらいの会議を実施することです。
これにより、従業員一人一人の防災に関する考えたがわかるようになるので、いざという時の対策が取りやすいです。
従業員と合わせて、従業員の家屋の状況もわかるようになるので、災害時の避難の可能性や、備蓄品の量の把握にも役にたつと思います。
まとめ
大規模な自然災害が多く発生している昨今は、小さな会社でも災害に対する備えが重要です。
ぜひ、適切な方法で、会社と従業員人とって負担のないような災害対策をとっていただければと思います。