中小企業でのテレワーク
新型コロナウィルスへの対応で、政府が各企業にテレワークの導入を求めています。
テレワークは、大企業に対しては、東京オリンピック開催時の都内の混雑緩和への対応のため導入が求め始められていましたが、新型コロナウィルスの感染防止のため、通勤混雑の緩和やイベントなどの削減を目指して、政府は、大手企業に限らず、多くの企業にテレワークの導入を求めるようになりました。
しかし、資金や人材に余裕がある大手企業ならともかく、中小企業では、急にテレワークしろと言われても無理な話です。
テレワークってなに?
ところで、テレワークって、一体なんでしょうか。
簡単にいえば、自宅外で会社の仕事をすることです。
社外からパソコンで会社の仕事をしたり、メールを使ったり、電話をしたりすることがテレワークです。
まるで、会社にいるとの同じように、社外、例えば自宅や出張先、出先のカフェなどの仕事を言います。
テレワークのメリット
テレワークができれば、会社に行かなくても仕事ができるようになります。
さすがに、全く会社に行かなくても済むと言うことにはなりませんが、少なくとも毎日通勤をしなくて済むようになります。
そのほか、出先で用事終了後は、帰宅中や帰宅後に自宅で報告書を書くことができ、わざわざ会社に戻るという無駄な時間を大幅に減らすことができます。
テレワークの歴史
このテレワーク、1988年には埼玉県の志木市にサテライトオフィスがオープンし、都心の会社に通わず朝自宅のそばで仕事が出来るようなシステムが出来上がっています。
しかしその後、各地にサテライトオフィスがきたかと言うと、そうでもありません。
フリーランスのエンジニアの方を中心に、こワーキングスペースやレンタルオフィスのスペースは増えてきましたが、一般的なサラリーマンの人たちが、会社に変わると思う勤務できるサテライトオフィスはあまり普及しませんでした。
テレワーク=自宅で仕事 ではない
テレワークというと、自宅で仕事をすることだと思われがちですが、自宅で仕事がしづらい人は、各地にあるレンタルオフィスやコワーキングスペースで仕事するという方法もあります。
ただし、レンタルオフィスやコワーキングスペースは、不特定多数の人が集まるし電車での通勤が必要なことから、感染症予防という点では効果はあまりありません。
自企業内への感染症の予防にはなるかもしれませんが。
日本でテレワークが導入しにくい理由
テレワークは30年以上も歴史のあるシステムですが、なぜか日本ではあまり普及していません。
殺人的な日本の通勤ラッシュを考えると、テレワークはもっと普及してもいいと思うのですが、日本の会社の独特と文化が影響しているのです。
日本の企業でテレワークを導入しづらい理由
- 管理職は部下の仕事ぶりを目で見て評価している
- 同僚がいないと仕事への集中力が高まらない
- 自宅に自分専用の部屋がないため家族の目が気になる
- 仕事中の怪我に対して労災が適用されない
- テレワーク可能な仕事が少ない
テレワーク可能な仕事が少ない!
特に、5番目は、個人的には、日本でテレワークが普及しない一番の理由だと思っています。
会社にって、会議や話し合いの雰囲気によって仕事が決まっていく日本の会社では、常に上司や同僚の雰囲気を感じて仕事を勧めていくので、テレワークにはなじまないのです。
特に、一人で何役もこなさなければならない中小企業では、テレワークは、思い切った策を導入しない限り、導入は難しいでしょう。
テレワークの導入はルール作りから
会社側の事情、働く側の事情、色々とありますが、今は新型コロナウィルスの予防のため、どうしてもテレワークを導入しなければなりません。
テレワークのためのITは身近なものでなんとかなる
テレワークを導入するためには、パソコンさえあれば比較的簡単に導入することができます。
会社の資料をUSBメモリにコピーして、自宅のパソコンで作業するんのも、立派なテレワークです。成果は、メールで送信して同僚と共有しあえば、会社にいるのと同じような成果を得ることができるでしょう。
どうせ隣同士机を並べていたって、会社ではろくに会話をしないで連絡はメールとかが多いのですから、テレワークだって何の問題もありません。
会議もズームやSkype等無料のビデオ会議システムを使えば、びっくりするぐらい簡単、確実に会議をすることができます。
高価なインターネットのシステムを導入して、自宅から会社のサーバにアクセスするだけがテレワークではないのです。
実は、テレワーク導入を成功させる秘訣は、システム選択ではなく、テレワークに関するルールづくりなのです。
テレワークのルールを定める必要がある理由
なぜテレワークに関するルールを定める必要があるのでしょうか。
それは、日本独特の、テレワークを導入しづらい環境においても、テレワークを導入するためです。
テレワーク導入のため、以下の項目について、ルールを定めてみましょう。
- テレワーク可能な仕事の明確化
- 勤務時間の取り扱い
- テレワーク中の仕事の評価
- 会社の秘密の取扱い
- テレワーク中の怪我への対応
- 利用するシステムの明確化
- 個人所有パソコンの利用に関するルール
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